コラム

産後パパ育休と不利益取扱いの禁止、ハラスメント防止

2022.10.03

●2022年10月1日から、改正・育児介護休業法が施行され出生時育児休業(通称、「産後パパ育休」)が創設されました。

これに関連して、不利益取扱いの禁止やハラスメントの防止に関して留意する必要があります。

●育児・介護休業法において、事業主は、育児休業、介護休業、子の看護休暇、介護休暇、所定外労働の制限、所定労働時間の短縮措置等、時間外労働の制限及び深夜業の制限について、その申出をしたこと又は取得等を理由として、労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないことが従来から規定されています。

 

今年4月からは、上記のルールに加えて、

・本人又は配偶者の妊娠・出産等を申し出たこと

を理由とする不利益取扱いが禁止されました。

 

さらに、10月1日から、

・産後パパ育休の申出又は取得

・産後パパ育休期間中の就業可能日等を申出・同意しなかったこと等

を理由とする不利益取扱いが禁止されます。

 

特に、「パタハラ」と言われる男性へのハラスメントについて気をつけなければなりません。(パタニティとは父性を意味します)

 

たとえば、産後パパ育休の取得ついて上司に相談したら、

「男のくせに育児休業を取るとはどういうつもりだ?」

など言われ、取得を諦めざるを得なかった、というのは、ハラスメントの典型例と言えるでしょう。

 

また、産後パパ育休期間中の就業可能日等を申出・同意しなかったこと等とは、次の事項です。

(1) 就業可能日等の申出をしなかったこと

(2)申出された就業可能日等が事業主の意に反する内容であったこと

(3)就業可能日等を変更したこと又は申出を撤回したこと

(4)就業日等の同意をしなかったこと

(5)就業日等の同意の全部又は一部を撤回したこと

 

本人から就業の申出等がないのに、事業主から提示した日時で就業するように強要すること等のないよう、くれぐれも気をつけたいものです。

 

育児休業等の申出をしたこと又は取得したこと等を理由として行う、解雇その他不利益な取扱いの意思表示は、無効と解されます。

産後パパ育休に関しては、性別による固定的な役割分担意識が問題となってくるケースが懸念されます。

 

事業主には、上司や同僚からのハラスメントを防止する措置を講じることが義務付けられていますので十分に対応してください。

 

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人事労務コンサルタント/社会保険労務士

佐佐木 由美子

 

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