コラム

コロナ職場クラスターを防ぐための対策ポイント

2020.09.03

●こんにちは、グレース・パートナーズの佐佐木由美子です。

今年の夏は、コロナウイルス感染症ばかりでなく、熱中症になる人も多く、例年以上に健康管理が求められています。

ここのところ気になっているのが、コロナによる職場クラスター(集団感染)です。

東京都内の某企業においては、社員のおよそ4割に相当する約50人が感染したという報道がありますが、こうした状況が自社で起こることのないよう感染防止対策を徹底したいものです。

そこで今回は、職場における感染予防対策についてお伝えします。

 

●あなたの職場では、コロナウイルス感染症の対策はきちんと行っているでしょうか。

当初と比べてコロナに慣れてしまい、気の緩みが出ていることも一部指摘をされています。

社員一人ひとりが意識を高く保ち職務を遂行するためには、事業場のトップが新型コロナウイルス感染症の拡大防止に積極的に取り組むことを表明し、社員に対して感染予防を推進することの重要性を伝えていることが大切です。

感染予防体制として、感染予防の責任者(衛生管理者や衛生推進者など)を立てることをはじめ、社員が感染予防の行動を取るように指導することを管理監督者・マネジャー層に教育することも重要です。

そのうえで、感染防止のための対策を講じます。まずは、従来から言われている3つの基本(1)身体的距離の確保、(2)マスクの着用、(3)手洗いの徹底、これはマストです。

具体的に、あなたの職場で以下のチェック項目をどれだけクリアしているか確認してみてください。

・出勤前に体温を確認するよう全員に周知し、徹底を求めていますか?

・出社時に全員の日々の体調を確認していますか?

・名刺交換はオンラインにするなど、直接触れないように留意していますか?

・人と近距離で対面することが避けられない場所は、マスクを着用させ、人との間にアクリル板や不燃性透明ビニールカーテンなどで遮蔽するようにしていますか?

・対面で会議等を行う場合は、マスク着用を原則のうえ、人との間隔を2メートル(最低1メートル)空け、可能な限り真正面を避けるようにしていますか?

・職場の建物の窓が開く場合、1時間に2回程度、窓を全開にしていますか?

・電話やパソコン、プリンタ、デスクなどの機器について、複数人での共用をできる限り回避しているか、共用する場合は使用前後で手洗いや手指消毒を徹底していますか?

・事業所内で社員が触れることがある物品や機器等について、こまめに消毒を実施していますか?

・外来者、顧客、取引際との対面での接触や会話をなるべく避けるようにしていますか?

・どうしても1メートル以内で会話する必要がある場合は、15分以内に留めるように指導していますか?

・休憩時等については、対面での食事や会話を控えるように指導していますか?

・昼休み等の休憩時間に幅を持たせて、密にならないように工夫していますか?

・休憩スペースの共用する物品(テーブル、いす、自販機ボタン等)は定期的に消毒をしていますか?

・喫煙所では同時に利用する人数に制限を設け、手指消毒後に十分乾いてから喫煙するよう指導し、会話をせず喫煙後は速やかに立ち退くことを利用者に周知・徹底していますか?

・職場で出たゴミはビニール袋に入れて密閉して縛ることとしていますか?また、ゴミを回収する人は、マスク、手袋、保護メガネを着用し、作業後は必ず石けんと流水で手洗いすることとしていますか?

これらは職場において対策を講じたい基本事項ですが、あなたの職場ではいかがでしょうか。

 

●また、配慮な必要な労働者への対応も検討する必要があります。

・風邪症状が出た場合は、「出勤しない・させない」の徹底を全員に求めていますか?

・社内での健康相談窓口の周知とともに、コロナ相談の目安や最寄の「帰国者・接触者相談センター」を全員に周知していますか?

・ハイリスクとなる基礎疾患(糖尿病、心不全、慢性呼吸器疾患、高血圧、がんなど)を有する人や社員に対して、本人の申出等を踏まえて就業上の配慮(テレワークや時差出勤)を行っていますか?

・妊娠中の女性社員が医師や助産師からの指導内容について「母健連絡カード」等で申し出た場合、産業医等の意見も勘案のうえ、作業の制限又は出勤の制限(在宅勤務や休業等)の措置を行っていますか?

 

●新型コロナウイルスの陽性者や濃厚接触者が出た場合について、「コロナ差別」が問題になっています。

陽性者等であることが判明しても、解雇その他不利益な取り扱いを受けないこと、また差別的な取り扱いを禁止することを全員に周知・徹底することも重要です。

濃厚接触者が職場にいる場合にどのような対応をするかルール化し、もしコロナ陽性であると判明した場合、報告を受け付ける部署(担当者)を決め、プライバシー保護のルールを決めておくことはもちろん、速やかに事業場に電話、メール等により連絡するように周知・徹底することも大切と言えます。

 

●上記は職場における対策についてお伝えしましたが、在宅勤務が可能な職場では、出社しない働き方を実践することで、通勤を含めた密な状態を避けることにつながります。

新しい働き方のスタイルについても、積極的に検討いただければと思います。

全国的にまだ収束の傾向は見られず、むしろ重症患者数が増えている状況の中、私たちができ得る感染対策を見直し、取り組みの徹底に努めたいものです。

なお、この内容は、厚生労働省「職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト」(令和2年8月7日版)を元に作成しています。

 

 

人事労務コンサルタント/社会保険労務士
佐佐木 由美子

 

※ この投稿内容は、発行日時点において明らかとなっている法律内容に基づき記載しています